日出ツル處の憲法

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第三条「天皇の権能」

日本国憲法

第三条

 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

 

日本国憲法改正草案(自由民主党)

第6条

 4 天皇の国事に関する全ての行為には、内閣の進言を必要とし、内閣がその責任を負う。ただし、衆議院の解散については、内閣総理大臣の進言による。

 

憲法草案要綱(憲法研究會案)

第二条

 天皇は国政を親らせず、国政の一切の最高責任者は内閣とす。

 

第五十七条

 皇室典範は議会の議を経て定むるを要す。

 

Constitution of Japan(MacArthur:GHQ)

Article III.

 The advice and consent of the Cabinet shall be required for all acts of the Emperor in matters of state, and the Cabinet shall be responsible therefor.

 The Emperor shall perform only such state functions as are provided for in this Constitution.

 He shall have no governmental powers, nor shall he assume nor be granted such powers.

 The Emperor may delegate his functions in such manner as may be provided by law.

 

マッカーサー草案(GHQ草案)外務省仮訳

第三条

 国事ニ関スル皇帝ノ一切ノ行為ニハ、内閣ノ輔弼及協賛ヲ要ス。而シテ内閣ハ之ガ責任ヲ負フベシ

 皇帝ハ、此ノ憲法ノ規定スル国家ノ機能ヲノミ行フベシ

 彼ハ政治上ノ権限ヲ有セズ、又之ヲ把握シ、又ハ賦与セラルルコト無カルベシ

 皇帝ハ其ノ機能ヲ法律ノ定ムル所ニ従ヒ委任スルコトヲ得

 

大日本帝国憲法

第4条

 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ

 

第5条

 天皇ハ帝国議会ノ協賛ヲ以テ立法権ヲ行フ

 

五日市憲法(日本帝国憲法)

第三章 国帝の権利

第一八条

 国帝の身体は神聖にして侵すべからず。また責任とする所なし。万機の政事に関し国帝もし国民に対して過失あれば、執政大臣ひとりその責に任ず。

 

第一九条

 国帝は立法行政司法の三部を総轄す。

 

第一五七条

 国帝は行政官を総督す。

 

第一七〇条

 司法権は国帝これを総括す。

 

東洋大日本国国憲案

第2章 皇帝ノ権限

第78条

 皇帝は兵馬の大権を握る。宣戦講和の機を統ぶ。他国の独立を認むると認めざるとを決す。

 但し和戦を決したるときは直に立法院に報告せざる可らず。

 

第5編 皇帝及皇族摂政

第1章 皇帝ノ特権

第75条

 皇帝は国政の為に責に任ぜず。

 

第76条

 皇帝は刑を加へらるることなし。

 

第77条

 皇帝は身体に属する賦税を免がる。

 

第86条

 皇帝は国政を施行するが為めに必要なる命令を発することを得。

 

第92条

 皇帝は法の外に於て租税を収むるを得ず。

 

第93条

 皇帝は法の外に於て立法院の議を拒むを得ず。

 

第9章 皇族

第112条

 皇太子は身体に関する賦課を免がる。

 

帝号大日本国政典

第三十一章

 政規中百般の箇条は、即ち皇帝陛下と人民の間に於て一致協和して確定せる規程たるべし。

 依て皇帝陛下及諸官員の施行する事務にして事実政規の意趣に反せざるときは即ち君民一和せる処行と認了すべし。

 

第三十四章

 政規の定制に照準し行政事務を調理する権利は、全く皇帝陛下に帰すべし。

 

第三 甲 皇帝の権利

第三十六章

 皇帝は不可譏不可傷の尊体なるべく其の諸卿たる者は毎に責任の心を体認すべし。〔諸卿過失あらんに議院より之を訴訟するときは、事実を明亮に疎条して免罪すべし。然れども処行果して超制し、疎条に言なきときは、終に免官にも至るべし。申稟とは、此等百般の関係を云なり〕

 

別紙 議題草案

第七章 禁裏之権之事

第一条 鈐定之権

 議政院に而議定致候法度は、政府へ移し、政府より禁裏へ上り鈐定を可受事、但し異議は有之間敷事、右鈐定相済候上、再ひ政府へ下り、布告に相成申へき事

 是は今迄之通、尤数年後神武天皇甲寅を以て紀元相創め天変地妖等に而改元は廃候而可然事