日出ツル處の憲法

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第二十一条「表現の自由」

日本国憲法

第二十一条

 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

 2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 

日本国憲法改正草案(自由民主党)

第21条(表現の自由)

 1 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。

 2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。 

 3 検閲は、してはならない。通信の秘密は、侵してはならない。

 

第21条の2(国政上の行為に関する説明の責務)

 国は、国政上の行為につき国民に説明する責務を負う。

 

第64条の2(政党)

 1 国は、政党が議会制民主主義に不可欠の存在であることに鑑み、その活動の公正の確保及びその健全な発展に努めなければならない。 

 2 政党の政治活動の自由は、保障する。

 3 前二項に定めるもののほか、政党に関する事項は、法律で定める。

 

憲法草案要綱(憲法研究會案)

第八条

 国民の言論・学術・芸術・宗教の自由に妨げる如何なる法令をも発布するを得ず。

 

第五十三条

 精神的労作・著作者・発明家・芸術家の権利は保護せらるべし。

 

Constitution of Japan(MacArthur:GHQ)

Article XX.

 Freedom of assembly, speech and press and all other forms of expression are guaranteed.

 No censorship shall be maintained, nor shall the secrecy of any means of communication be violated.

 

Article XXI.

 Freedom of association, movement and choice of abode are guaranteed to every person to the extent they do not conflict with the general welfare.

 All persons shall be free to emigrate and to change their nationality.

 

マッカーサー草案(GHQ草案)外務省仮訳

第二十条

 集会、言論及定期刊行物並ニ其ノ他一切ノ表現形式ノ自由ヲ保障ス

 検閲ハ之ヲ禁シ、通信手段ノ秘密ハ之ヲ侵ス可カラズ

 

第二十一条

 結社、運動及住居選定ノ自由ハ、一般ノ福祉ト抵触セサル範囲内ニ於テ、何人ニモ之ヲ保障ス

 何人モ外国ニ移住シ又ハ国籍ヲ変更スル自由ヲ有ス

 

大日本帝国憲法

第26条

 日本臣民ハ法律ニ定メタル場合ヲ除ク外信書ノ秘密ヲ侵サルヽコトナシ

 

第29条

 日本臣民ハ法律ノ範囲内ニ於テ言論著作印行集会及結社ノ自由ヲ有ス

 

五日市憲法(日本帝国憲法)

第五一条

 およそ日本国民は法律を遵守するにおいては、万事に就き予め検閲を受くることなく自由にその思想・意見・論説・図絵を著述し、これを出板・版行し、あるいは公衆に対し講談・討論・演説し、もってこれを公にすることを得べし。

 但しその弊害を抑制するに須要なる処分を定めたるの法律に対してはその責罰を受任すべし。

 

第五九条

 およそ日本国民の信書の秘密を侵すことを得ず。その信書を勾収するは現在の法律に依り法に適したる拿捕または探索の場合を除くの外、戦時もしくは法衙の断案によるにあらざればこれを行うことを得ず。

 

第二〇一条

 駅郵もしくはその他送運をつかさどる局舎に託する信書の秘密は、法律により定めたる揚合において判司より特殊の免許あるときを除くの外は必ずこれを侵すべからず。

 

東洋大日本国国憲案

第51条

 日本人民は言語を述ぶるの自由権を有す。

 

第52条 日本人民は議論を演ぶるの自由権を有す。

 

第53条

 日本人民は言語を筆記し、板行して之を世に公けにするの権を有す。

 

第54条

 日本人民は自由に集会するの権を有す。

 

第55条

 日本人民は自由に結社するの権を有す。

 

第62条

 日本人民は信書の秘密を犯されざるべし。

 

日本国憲按

第四十三条

 信書の秘密は侵す可からざる者とす

 凡そ信書を勾収するは法律に定めたる場合に当り、及ひ法律に掲けたる規程に由るに非されは之を行ふ事を得す

 

第四十四条

 日本国民は予め監査を受くる事なく出版に由て其意志若くは論説を公けにする事を得。但し法律に対して其責に任す可し

 

第四十六条

 日本国民は兵器なく平穏に集会するの権、又た会社を結ふの権を有す。但し此権の受用は別段の法律之を定む

 

帝号大日本国政典

第二十四章

 言語、書跡、板刻、及諸般の比賦等に依って各自の勘考を吐露する事、固より銘〃の随意たるべしと雖、之を仮って政府及他人を非放し、或は風俗を紊乱し、遂に一般の物情を挑撥し、人民をして危険の方嚮に誘導する者あるときは、刑典に照準し、之に相当の罪科を課すべし。

 

第二十五章

 新聞紙営業の者、日常目撃の雑事を板刻し、之を世に広告するときは、紙冊の初末に必す其主幹の姓名を記載し、責任〔解第三、乙編に見るべし〕の証拠となすべし。

 学師書籍を板出するも亦然り。

 要するに著述訳者の姓名なき書冊を公売する事、堅く禁止たるべし。

 

第二十九章

 衆人武器を携へずして一宅一室に会同し、或は典則に戻らずして集会を起す事自由たるべし。

 但し街道及野外等に集会せんとするときは、三日前事体を警視局に告けて其許可を問うべし。

 

第三十章

 世勢平安の時に方ては、他人の書翰を披拆する事、官命と雖能する所に非ず。

 之に反し戦争の時間に限り、及訟庭より罪夫及罪科等を験治するの急に会するときは、典則の成規に照準し、諸種の私書翰は総て之を披拆する事あるべし。